プレミアイーストで鎬を削ってきた前橋育英と流通経済大学付属。プレミアリーグでも1勝1敗という戦績の通り、最後まで高いレベルの譲らない試合展開となりました。そして運命のPK戦も互いに10人がキッカーを務めるほどもつれました。流経の榎田監督が「PK合戦というのは非常に複雑な1つの勝敗を決める方法ではあるんでしょうけど、難しいし、1人にこれだけのものを背負わせるのはどうかなと個人的には思いますが、それがゲーム形式なので仕方ないと思います。選手たちは最後まで流経らしく戦ってくれたと思っています」とコメントしましたが、マスコミ各社も「同校優勝で良かったのでは…」「日本一を決めたいという思いがあるだろう」と賛否両論を提示しています。
全国高校サッカー選手権大会という名称に変わり、第55回大会から首都圏開催となってから、両校優勝が3回ありました。第63回(1984年)の帝京vs島原商の両校優勝をテレビで観戦した際、選手たちの「決着をつけたかった」というような表情を思い出します。全国高校サッカー選手権は1999年度の第78回大会まで両校優勝制を導入していましたが、それ以降はPK戦による完全決着へとレギュレーションを変更しました。PK決着となった決勝戦は、今回で四度目となりました。
観客数が過去最多となる58,347人となり、高校サッカー選手権は世界に誇る日本の文化と言えるほど興行として成功しています。これだけの注目を浴びる大会だからこそ、Jリーグが定着してきた中にあっても高校サッカーに挑戦する高校生が後を絶たないのでしょう。
教育の一環として捉えれば、勝ち上がる際のPKは仕方がないとして、決勝戦はPKまで行う必要がないという考え方は一理あるでしょう。一方、準優勝を人生の糧として次のステージへ生かしている人がいることは疑いようがありません。
結末は全く違いますが、最後まで勝利を目指して戦った姿は多くの観客を魅了しました。両校の選手・スタッフ、関係者のみなさん、素晴らしい試合をありがとうございました!
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